東所沢のリノベーション/境界密度
Deep Surface
Category: Residence

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Photo up to here: Ken'ichi Higuchi

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東所沢にある集合住宅の1住戸(4LDK)を改修した。クライアントの要望としては、以前のような個室に割っていくのではなくて、できるかぎり広さや、つながりを感じられる部屋としたいとのことであった。集合住宅は一般的に、陽当たりの良い建物の外周部分に居室が配置されているため、玄関や廊下部分が昼間でも照明が必要なほど暗くなる。また廊下が移動のためだけの残余のようなスペースになってしまっていることが多い。そこで私たちは、既存の廊下を拡張し、通過動線を兼ねたラウンジを設けた。ラウンジに隣接する寝室との境界をすりガラスとすることで、視線は遮りつつも南側からの光は寝室を経由して届き、外部に面していないスペースであるにもかかわらず明るい空間となった。

また、LDKに隣接して細長い和室を設け、和室とLDKを緩やかに仕切るため境界をルーバーとした。このルーバーの断面形状は三角形をしており、中央部が最も大きくなっている。ルーバーは深さが増すほど横にずれたときに奥が見えにくくなるため、このルー バーは高さの中間あたりが最も視線を遮る効果があり、上下はそ れに比べて視線が抜ける。和室で畳に座る人とLDKで椅子やソファ に座る人の視点の高さを考慮して、視線が交わらないようにルーバーの形状を決定した。深さの異なるルーバーによって、奥の見え方が動きに伴って複雑に変化し、境界面が揺らいでいるように 感じられる。

ルーバーやすりガラスを室と室の境界面とすることで、視線を遮る+空気の流れ、視線を遮る+採光といった異なる機能を同時に満たした。集合住宅のリノベーションにあたっては、どうしても住戸内部で設計を完結せざる得ないことが多い。その限られたスペースの中で、境界面そのものを単なる壁として扱うのではなく、複数の機能を内包する密度の高い表層として計画することが有効な方法となる。

用途:住宅(集合住宅)
所在地:埼玉県所沢市
主体構造:鉄筋コンクリート造
延床面積:101.74m2
設計期間:2010年4月~2010年11月
工事期間:2010年11月~2010年12月

Use: Residence (Apartment)
Location: Tokorozawa-shi, Saitama
Structure: Rainforced concrete
Total floor area: 101.74sqm
Design period: 4/2010 - 11/2010
Construction period: 11/2010 - 12/2010

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